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MC CartridgeXV Ultima

妥協を排し、究極のXVを追求する

MCカートリッジ/XV Ultima
PREVIEW
2026年6月末発売予定

ダイナベクター独自の特殊焼鈍技術をさらに推し進め、MCカートリッジの限界へ挑んだフラッグシップモデル、それがXV Ultimaです。
コイルボビンには一般的な磁性材を大きく超える純度を持つ研究用超高純度鉄を採用。磁束の微細な変化にも極めて低歪みで応答します。さらに、十字形状に精密加工されたコイルボビンと人の髪よりも細い超極細コイル線により、可動質量を極限まで低減しました。
音と音の間には、より深い静寂を。音そのものには、より鮮明な実在感を。
素材にもコストにも一切の妥協なく仕上げられたXV Ultimaは、理想の音を追い求めるリスナーのためのMCカートリッジです。

MCカートリッジXV Ultimaの特徴/構造/仕様

純鉄とアルニコ磁石に施された特殊焼鈍技術

20X2Aで初めて実用化されたダイナベクター独自の特殊焼鈍技術は、ついにXVシリーズへと到達しました。
この技術は、先進磁性材料の専門家との共同研究によって開発されたものです。金属は製造や加工の過程で結晶構造が原子レベルで歪み、透磁率が低下します。一般的に実施されるアニール処理では、それを十分に回復する事ができません。
ダイナベクターでは、素材ごとに温度・雰囲気・処理時間・加熱速度・冷却速度を緻密に最適化。日本刀鍛錬の伝統にも通じる繊細な熱処理技術を、音質追求のために応用しています。
XV Ultimaではこの技術をさらに発展させ、磁気ヨークやイコライザーに加え、8個すべてのアルニコ磁石にも特殊焼鈍処理を施しました。アルニコ磁石への適用は、ダイナベクター史上初となります。その結果、純鉄とアルニコ磁石は本来の磁気特性を最大限まで引き出され、比類のない解像度、滑らかな広帯域表現、そして広大な音場を実現しています。

特殊焼鈍技術 (イメージ)

超高純度鉄採用の十字型コイルボビンと超極細線コイル

真のサウンド再生を追求する中で、XV Ultimaは振動系の設計を見直しました。
スタイラスから信号へ至るまでのあらゆる質量は、加速・減速・制動を繰り返す負荷となり、特に人間の耳が敏感な帯域において音の表現へ大きな影響を与えます。また、素材の選択も音質を左右する重要な要素です。
コイルボビンには、従来の磁性材料を大きく超える純度を持つ研究用超高純度鉄を採用。微細な磁束変化にも優れた直線性で応答し、信号の歪みを最小限に抑えます。
さらにボビンは、必要な剛性を維持しながら不要な質量を徹底的に削減するため、十字型形状へ精密加工されています。
巻線には人の髪よりも細い超極細純銅線を採用し、振動系の可動質量を極限まで低減しました。
可動質量が小さいほど、スタイラスは音溝の微細な動きへより正確に追従します。その結果、極めて高い微小信号の再現性、音と音の間に広がる深い静寂、そして繊細さと実在感を兼ね備えたサウンドステージが実現されます。

コイルボビンの比較

アルミ削り出しと竹によるハイブリッド構造

積層竹材を採用したボディ

MCカートリッジの性能は、磁気回路や振動系だけでなく、ボディ構造そのものにも大きく左右されます。
XV Ultimaでは単一素材に依存せず、精密加工されたアルミボディと、剛性・軽量性・自然な減衰特性のバランスに優れた積層竹材を組み合わせました。
特殊加工を施した積層竹材は優れた寸法安定性と精密加工性を備え、磁気回路を高精度に支持すると同時に、不要な共振を効果的に抑制します。表面には漆コーティングを採用し、剛性と減衰性能をさらに高めています。

8個のマグネットを搭載したV型構造

カートリッジ設計において、磁気回路の開放と扱いやすさの両立は常に課題でした。XV Ultimaは独自のV型構造によってこの問題を解決しています。
V字型ボディは磁気回路と配線を大きく開放し、不要なエネルギーの滞留や共振を抑制します。一方で安定したグリップ感も確保し、開放型構造でありながら高い扱いやすさを実現しました。
この思想は磁気回路設計にも貫かれています。MCカートリッジでは、磁束はヨークを経由してコイルへ到達しますが、その経路が長いほど損失や歪みが発生します。XV Ultimaではこの磁束経路を極限まで短縮しました。
その中核となるのが8個のアルニコ磁石です。4個の円柱形磁石がV字型フロントヨークを介してメイン磁気回路を形成し、残る4個はコイルボビンの直近に配置され、それぞれのコイルへ最短経路で磁束を供給します。
アルニコ磁石は滑らかで直線性に優れた磁場特性を持ち、希土類磁石とは異なる自然な音色と音楽的な一体感を実現します。

磁気回路の構造 (イメージ)

スクエア形状フロントヨークと磁気イコライザー

従来の磁気回路では各コイルの磁束経路が干渉し合っていました。XV Ultimaではこの問題を解決するため、磁気回路の細部に至るまで再設計を行っています。
フロントヨークにはコイルボビン形状に合わせたスクエア形状を採用し、角部のスリット構造により各コイルへの磁束経路を分離しています。
さらにイコライザー部も4分割構造とし、それぞれのコイルに独立した磁気経路を形成しました。
これにより磁気的な相互干渉を大幅に抑制し、より明確な空間表現、低歪み、そして従来構造では到達できなかった高い解像度を実現しています。

フラックスダンパー

MCカートリッジの開発初期段階において、ダイナベクターの技術者は磁気回路内に生じる微細な磁束変動の存在に着目しました。そのわずかな揺らぎはエアギャップ内の磁場に影響を与え、最終的には出力信号の歪みとして現れます。
フラックスダンパーは、この問題に対してダイナベクターが到達した独自の技術です。フロントヨークに巻線を施すことで、磁束変動に応じた逆向きの磁束を生成し、磁場そのものの安定化を図ります。
XV Ultimaでは、8個のアルニコ磁石によって構成される2系統の磁気回路それぞれに対応するため、フロントヨークの左右に2つのフラックスダンパーを配置しています。これによりエアギャップ内の磁束はより安定した状態で音楽信号を再生できるようになります。
結果として得られるのは、わずかなざらつきすら排した静寂と、明瞭に広がる自然な空間表現です。

フラックスダンパー (イメージ)

仕 様
型 式
低出力タイプMCカートリッジ
マルチアルニコマグネット
フラックスダンパー採用
出力電圧
0.32mV(at 1KHz, 5cm / sec.)
チャンネルセパレーション
30dB 以上(at 1KHz)
チャンネルバランス
1.0dB 以下(at 1KHz)
周波数特性
20 - 20,000Hz(±1dB)
コンプライアンス
10mm/N
針 圧
1.8 - 2.2g
インピーダンス
R=24Ω *注
推奨負荷抵抗
75Ω以上
カンチレバー
6mm 長 0.3φソリッドボロンカンチレバー
スタイラスチップ
0.14×0.08mm PFラインコンタクト針
自 重
12.0g

※注 XV Ultimaのインピーダンスは一般的なカートリッジよりも高い点にご注意ください。最適な音質を得るためには、フォノイコライザーの設定を適切に行う事が重要です。

Specifications of XV Ultima
Download
取扱説明書
xv_ultima_jmanual.pdf (767KB)
製品カタログ
xv_jcatalog.pdf (8192KB)