パッシブ・クロスオーバーの話

バイワイヤリング接続とバイアンプ接続
 パッシブ・クロスオーバネットワークはスピーカの再生音に大きな影響を与えます。通常はスピーカの付属品として見落とされがちなパーツですが、パッシブ・ネットワークをバイワイヤリングまたはバイアンプ接続することにより、高音から低音まで高音質なサウンドクオリティを得ることができます。

■ バイワイヤリング接続
 ネットワークの入力側に高域用と低域用を独立させた端子を設け、それぞれの接続ケーブルを直接パワーアンプのスピーカー端子に持っていく接続方法です(図 1)。この際ネットワーク回路は高域用と低域用フィルターのアースがそれぞれ独立し、共通になっていない必要があります。物理的に低音域は伝送エネルギーレベルの高く、ウーファの逆起電力がネットワークのアースを通してトゥイータに流れ込み音質を劣化させますが、バイワイヤリング接続によりこの有害な干渉を防ぐことができます。

 特にネットワークをスピーカの近くに設置し、スピーカケーブルをアンプまで長く引き延ばす場合など、バイワイヤリング接続による音質改善効果は大きく、お勧めします。

 Bi-wiring drawing


■バイアンプ接続
 バイワイヤリング接続を更に一歩進めたもので、バイワイヤリング対応の高域用と低域用の出力を、それぞれ別々のパワーアンプに接続し駆動する方法です(図 2)。これによりウーファの逆起電力がトゥイータ側に流れ込まないだけでなく、目的に合ったパワーアンプの選定が可能となり、幅広い音作りができます。

 例えばトゥイータはクオリティの高いA級アンプで鳴らし、ウーファは馬力のあるハイカレントアンプで鳴らすなど、好みによりいろいろな音作りが楽しめ、ウーファとトゥイータの音量バランスもパワーアンプの入力ゲインで自由に調整できるなど非常にメリットの多い接続方法です。ぜひ一度お試しください。

Bi-amp drawing

(98/08/24)


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